道を歩いていると「○○生協」「コープ○○」というお店を見たことがある人も多いと思います。
また、「医療生協○○」「福祉生協○○」や「○○大学生協」といった名称を見聞きしたことがある人もいるかもしれません。
テレビやインターネットでも、「コープの宅配」「コープ共済」のCMや広告も多く流れています。
これらは全て「生活協同組合」と呼ばれる組織です。
生活協同組合とは、社会的なつながりや環境に配慮した消費を促進し、地域への貢献を目指す組織であり、現在でも多くの人々に支持されています。
ですが、あまりに種類が多いので
- 同じ組織なのに、なぜ同じ名前にしないの?
- 同じようなサービスを提供しているのに、なぜ違う名前なの?
と感じた人もいると思います。
今回は、なぜ生協にはこんなにも色々な種類があるのか?それぞれに名称が違うのか?について解説していきたいと思います。
- 同じ事業内容なのに名称が違う理由
- 生協に色々な種類がある理由
同じ事業やサービスでも名称が異なる理由
まずは、現在生協が提供しているさまざまなサービスをまとめてみました。
- 店舗事業
- 宅配事業
- 共済事業(保険)
- 医療介護サービス
- 住宅の分譲
- 冠婚葬祭
- 大学生協事業
- 電力事業
- 福祉事業
- 文化事業 など
なかなか多岐にわたる事業を展開していることがわかると思います。
これらの事業やサービスは、それぞれの地域にある生協が最適な形態で運営しています。
つまり、運営者が地域によって違うんです。
運営者が違えば、たとえ同じ事業内容であってもそれぞれに名称をつけますよね。
そのため、同じ事業やサービスであっても名称が異なるのです。
名称一覧
実際の名称を挙げるとこんな感じですね。
生協にいろんな種類がある理由
生協は、その地域に住んでいる人たちが中心となって運営をしています。
そのため、ひとことに「生協」と言っても運営者(組合員)の目的や意見、地域性など様々な要素が色濃く反映されています。
つまり、全国に膨大な数のある生協ですが、ひとつひとつに歴史や組合員の想いが刻まれているのです。
ゆえに、地域や事業内容が同じだとしても、運営する生協(組合員)によって掲げるビジョンや理念も各々に違う、というわけです。
たとえば、関東圏での宅配サービスを利用するときに迷うのが「コープデリ」「パルシステム」「生活クラブ」の3つの生協団体。
「どう違うの?」と迷う人も結構いるようですが、それぞれに掲げているビジョンや理念が違います。
そのため、提供しているサービス内容の特徴にもおのずと違いがあらわれてきます。
コープデリ
パルシステム
生活クラブ
このように、同じ地域・同じ事業内容でも、ビジョン・理念によって全く違う特色が出るのです。
つまり、生協は地域や活動の目的に合わせて個別に設計されているということ。
生協にいろんな種類がある理由は、地域性や個別のニーズを反映し、より良い生活環境を実現するためなのです。
【おまけ】「生協」と「コープ」って違うの?
「生協」と「コープ」「co-op」は同じものです。
「生協」は「生活協同組合」の略で、「コープ」は「協同組合」の英語表記(co-op)です。
つまり、日本語表記か英語表記か?の違いだけです。
まとめ
生協(生活協同組合)は、たとえ同じ事業内容でも運営者が違ったり、理念やビジョンが違ったりするので、それにともなって数も増えていくというわけですね。
種類が多いと一見ややこしく感じますが、それぞれの生協によって特徴が違うので、自分の価値観やライフスタイルに合わせて選ぶことができます。
上手に利用していきましょう。